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2014年5月9日 更新
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歴史と伝統を紡いで歩く
弓立山ー大築山 埼玉県
町田尚夫
 北武蔵の一隅を占める比企(ひき)、 入間(いるま)の低山には、歴史と伝説にまつわる事跡が数多く遺されている。往時を偲び、幾つかを紡ぎながら歩いてみたい。
 
 弓立山登山口の最寄バス停は桃木(もものき)だが、役場第二庁舎前から歩いても幾らでもない。※1
左前方に、なだらかな弓立山が見える。カーブした滝山橋の手前を左折して旧道に入り、八幡神社の西から登り始める。緩急を繰り返して登ると突然空間が開け、眼の前に巨岩が現れる。都幾川(ときがわ)対岸の女鹿岩(めがいわ)との関わりが伝えられる男鹿岩(おがいわ)である。
 昔女鹿岩と男鹿岩に雌雄の龍が住んでいた。毎年7月7日に2匹の龍は都幾川で逢瀬を楽しんだ。村人がこれを見ると災を被ると言われ、この日は仕事を休んで近寄ることを避けた、との伝説がある。辺りは伐り払いされて見晴らしがよく、ひと休みするのに格好の場所だ。
  一投足で弓立山の山頂に着く。この山もまた伝説の山である。往古源経基(みなもとのつねもと)が慈光寺一山の境界を定めるため、もと頂上から四方に矢を放った。この蟇目(ひきめ)の神事(しんじ)が行われて以来、山名が臥龍山(がりゅうさん)から弓立山に変わったという。
 だが現実は、目を見張るばかりの変貌ぶりである。山頂部一帯はすっかり開発され、パラグライダーの発進場となっている。426・9bの三等三角点(点名・弓立)は辛うじて難を免れたものの、すぐ傍まで境界が迫り今後が懸念される。それと裏腹に展望は開け、頂上の南側からは奥武蔵の山並みが一望できる様になったのは皮肉である。
 展望を楽しんで下山にかかる。発進場の脇を下り林道に出たら、ガードレールの手前から右の旧道に入る。民家の西を通り下の林道に出ると、迂回してきた林道との三差路に着く。再び山道に入って進むと日枝神社に通じる林道に合わさる。南に面した大附(おおつき)の集落は、明るく開放的な好ましい雰囲気に包まれている。六万部へは近道もあるが、少し東へ行き、そば道場の手前から広い道を右折する方が分かりやすい。
 上殿沢林道に合わさり、右へ少し進んで左の橋を渡る。袂に「西東京幹線383号」の標柱がある。この道は慈光寺の脇参道だった道で、5分ほど進み崩れた丸木橋の所を左折する。道なりに登り最後はヒノキの植林の中を急登すれば稜線上の鉄塔に着く。左に藪を分けて登れば六万部塚である。
 頂上には明治41年(1908)建立の「六万部供養塔」と呼ばれる石碑がある。高さ約120センチ、幅約50センチで後ろへ少し傾いている。表題は「六萬部塚銘序」、撰文は当時梅園村村長を務め、文化人としても知られた武内久雄氏である。
 碑文には「平安時代、十万部の経典を携えて東国を行脚(あんぎゃ)中の高僧が、この地に塚を築いて六万部のお経を納めた。残りの四万部は秩父の栃谷(とちや)の里に納め、これが四万部寺になった」という趣旨の由来が刻まれている。
 近くに「境」と刻まれた自然石が3基、離れ離れにある。これは入間と比企の郡界を示す境石であろうという。
 鉄塔に戻り、反対側に下って 広見越(ひろみごえ)に向かう。ここは南北の集落を結ぶ峠で、文化四年(1807)銘の三面六臂の馬頭観音が立っている。南へ尾根通しに進むと、竹藪が現れ広い道に合わさる。大築山へは右折だが、左折するとすぐ明るく開けた台地に着く。南側の展望が広がり休憩によい。背後の柵の中に「山入の庚申塔」と呼ばれる優れた彫りの庚申様が祀られている。
 戻って大築山に向かう。歩きやすいしっかりした道で、初めは尾根の南側を巻く。北側に移り、ひと登りした左手が小築山の山頂なので立ち寄ってみよう。標識がある頂上を踏んで西進すれば、先程の道に合わさる。
 小コルを過ぎ右に斜上する道に入る。ここはもう大築城跡の一角である。城跡は東西200メートル、南北50メートルほどの規模で、南からの道を合わせ、登り詰めると平らに均(なら)された本郭跡に着く。
 「武蔵国郡村誌」に『本山を麦原村にて城山と称し平村にて大築山と云う村の東方にあり東西廿間南北廿間面積四百坪四囲築地の形を存し東方大手前に遺濠あり猶廓の形をなす室の廓と呼むろぶ』と記す場所である。しかし長い間あまり関心を持たれず、地元でも忘れられた存在だったが、昭和43年9月の台風の災害復旧をきっかけに城跡が姿を現わし、再認識されたという。
 この城が誰の居城だったか諸説あるが、発掘調査や慈光寺に伝わる記録からみて、天正年間(1573―1592)に、時の松山城主上田朝直(うえだともなお)が、慈光寺を攻める際に築いたという説が有力だという。
 城跡の西端から急な踏み跡を南に下り、尾根伝いに行くと猿岩峠に着く。ここは「遠見」と呼ばれ、かつて東南方桂木山の彼方に、新宿の高層ビル群を視認できたほど見通しが良かったが、樹木が伸びて展望は失われた。
 猿岩峠から南に下る。林道に出て、やがて「あじさい山公園」に着く。以前は1万5千株ものアジサイが咲き誇り、シーズンには多くの観光客が訪れていたが、近年「アジサイ葉化病」が発生して開花が激減した。現在地元の人達が協力して3年計画で植え替え整備中で、復元が待たれている。
 公園の中の遊歩道を通り山上の展望台に登ると、今日歩いた弓立山から小築山、大築山の山並みが眺められる。南へ下る道は、越生(おごせ)と秩父を結び絹織物などを運んだ昔の交易路の一つで、馬頭尊も幾つか遺されている。
 戸数わずか数戸の赤坂の山上集落は、日当たりの良い南斜面に開け、さながら桃源郷を思わせる。林道を下り、あじさい街道に出て、しばらく歩いて麦原入口バス停に着く。時間があれば休養村センターに寄るとよい。
 このコースは幾つかの道をつなぐコースで、一部分かりにくい所もあるので、地図読みと多少の土地勘が必要だ。
(09年6月19日(金)ほか歩く)
●コースタイム
越生駅(バス17分)役場第二庁舎前―15分―桃木登山口―45分―弓立山―20分―大附―40分―六万部―20分―山入の庚申塔―45分―大築山―10分―猿岩峠―30分―あじさい山入口―20分―赤坂―50分―休養村センター・小杉(バス20分)越生駅
[計4時間55分]
●費用
池袋=越生    東武700円
越生=第二庁舎前 バス230円※2
小杉=越生    バス230円
●問い合わせ先
イーグルバス(ときがわ町代替バス)0493―65―3900
川越観光バス(越生=黒山)    0493―56―2001
●地図
越生 武蔵小川 正丸峠(2万5千)
東京 宇都宮(20万)


 このページの情報は、新ハイキング社発行の「新ハイキング 2010年6月号」に掲載された記事を、新ハイキング社の許可を得て転載したものです。
 掲載当時の文章をそのまま掲載していますので、コースの現況や交通機関等の情報が現在と相違していることがあります。

 実際にコースを歩いてみて、「がけ崩れで通れなくなっている」、「バス停が変わっている」、「あたらしく標識ができている」などの情報がありましたら、ときがわ町役場企画財政課 bus@town.tokigawa.lg.jp まで、情報をお寄せください。

 多くの皆さんがときがわ町でのハイキングを楽しめるよう、情報共有していきたいと思います。


※1
平成22年10月にときがわ町の路線バス網が大きく変わりました。
ときがわ町の路線バスはすべて「せせらぎバスセンター(役場第二庁舎東側)行き」となったため、桃木バス停に行くためにはせせらぎバスセンターで「竹の谷行き」もしくは「日向根行き」に乗換える必要があります。
東武東上線の「小川町駅」「武蔵嵐山駅」「越生駅」、JR八高線「明覚駅」各駅からせせらぎバスセンター行きのバスが出ています。
と01「武蔵嵐山駅(西口)発明覚駅経由せせらぎバスセンター行き」以外のバスはすべて「役場第二庁舎前バス停」をとおります。
「役場第二庁舎前バス停」は、せせらぎバスセンターの一つ手前になり文中にもあるように、第二庁舎前バス停から桃木バス停までは10分弱ですので、乗換待ち時間等を考えると第二庁舎前バス停から歩き出すのが良いと思います。

※2
路線バス運賃(平成26年5月現在)
小川町駅 =役場第二庁舎前 300円 (小川町駅発路線バス時刻表
武蔵嵐山駅=役場第二庁舎前 300円 (武蔵嵐山駅発路線バス時刻表
越生駅  =役場第二庁舎前 200円 (越生駅発路線バス時刻表
明覚駅  =役場第二庁舎前 200円 (明覚駅発路線バス時刻表


歩いてみました

歩いた人:tkgw_bus
弓立山頂上からの眺望
 紹介されているコースと少し異なるコースですが、越生駅−梅林入口バス停−上谷の大クス−弓立山−男鹿岩−都幾川四季彩館(日帰り温泉)と歩いてきました。樹齢千年を超える巨木「上谷の大クス」、弓立山の頂上から眺める関東平野、巨石「男鹿岩」と何かとても不思議なパワーを感じられます。http://tokigawabus.at.webry.info/201403/article_1.html
本文終わり
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Tel: 0493-65-0404  Fax: 0493-65-3631
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