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2023年1月6日 更新
ときがわ歳時記掲載に当たって
ときがわ歳時記掲載に当たって
私は、以前、NHKラジオ深夜便の「日本列島くらしのたより」のレポーターをさせていただいておりました。レポートをするためときがわ町をくまなく散策し、良いところがたくさんあると感じました。
現在、町長となり、町民の皆様をはじめ、多くの方々にときがわ町の魅力をお知らせしたいと思い、「渡邉町長のときがわ歳時記」として定期的に配信させていただくことにしました。

令和5年1月
「 新年のごあいさつ 」

 明けましておめでとうございます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症の変異株への置き替わり、そして、収束の目途が立たない中で、2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻は国際秩序を揺るがす事態となりました。7月にはときがわ町、鳩山町に雨雲が停滞し100mm/hを越える豪雨が襲来しました。ときがわ町では全壊家屋が7棟、床上、床下浸水家屋も多数あり、災害への備えが急務であると感じました。
 時代は少子高齢社会になり、気がつかないうちに地域は変わっていきます。もう一度、地域の力を見直し、「自分たちの地域は自分たちで」「わが町は私たちで」という地域づくり、町づくりをしていきたいと思います。今年こそ、穏やかな年でありますように祈りつつ、しっかりと行政のかじ取りをしてまいります。


「 12.25ゼロカーボンシティ宣言 」

 昨年12月25日、ときがわ町大野「星と緑の創造センター」にて、毛呂山町、越生町、ときがわ町、東秩父村の3町1村の首長が集まってゼロカーボンシティ宣言を行いました。埼玉県中央部に位置し、西に外秩父の山なみを共有し、名前も「山並み連携ゼロカーボンシティ協議会」としました。どの町村も多くの山林を有し、ゼロカーボンを達成するのに好都合な条件が整っています。近年は、低山ハイキングやグランピング、サイクリストの聖地としても注目されています。3町1村がしっかりと連携する中で、さらに地球温暖化防止に向けた活動を加速させていきたいと思います。



「 ときがわ町の職人を訪ねて 」

<組子屋出身の建具屋>
 父の代から続く建具職人の工房である栗原木工所を訪ねた。
 二代目の栗原哲也さんは若き頃組子(くみこ)細工(ざいく)に興味を持った。一流の組子職人グループに憧れて弟子入りを懇願、持ち前の情熱と技術を買われて弟子入りを許された。十数年の年月を経て技術を習得し、組子細工に励んだ。建具業界は昭和のバブル期を境に需要は激減し、ときがわ町の多くの木工所も閉鎖に追い込まれた。このような業界の中にあって技術性の高い組子細工に活路を見出し、業界の若手リーダーとしての地位を築いてきた。
 工房には材料となる木材が立てかけられて、自分の出番を今か今かと待っているようだ。加工機械が作業効率を考えて配置されている。
 栗原さんはちょうど麻の葉の組子に取りかかっていた。ひし形の地組に葉を入れて手際よく麻の葉の柄を作る。気の遠くなるような細かい作業の連続である。でも、しばらくすると地組の中には見事な麻の葉の柄が無数に散りばめられていた。

<太子講について>
 「私たちは聖徳太子を信仰しています」という話から、1400年前の聖徳太子と建築について話をしてくれた。聖徳太子の時代、日本には大きな建造物は無かったという。578年、四天王寺を建立(こんりゅう)するため、聖徳太子は百済(くだら)より宮大工を招聘(しょうへい)した。日本で初めての大型建造物の建築集団の上陸である。四天王寺(現在の大阪市内)が完成すると集団は他の地域でも木造の神社仏閣を建立し、時代と共に日本中に伝わっていった。聖徳太子の姿絵の中には曲尺(かねじゃく)を持ったものも多く、大工の神様と言われる所以(ゆえん)である。徐々に太子信仰は建設業界に広がり、一年に一度の太子講の折、職人たちは集まっていろいろと情報交換をしてきたという。現在でもなお太子講は続いている。



・組子細工 初歩の初歩を習う  ・麻の葉のコースターを作る
下の写真の左側 完成品       右側 組子細工の基本となる地組み


・麻の葉コースターのパーツ
左から 
麻の葉の地組み パーツ ①つっぱり ②麻の葉の折り曲げ ③葉のつっぱり

                   ①    ②    ③


1.地組みの枡の中につっぱりをはめ込む
つっぱりの先端は両面から90度の角度で加工してあり枡の隅にピタリと収まる。


2.麻の葉の折り曲げと葉のつっぱりを、枡の三角形の中にはめ込む。
折り曲げは両端に22.5°の角度で加工されているので枡の三角の底辺にぴったり入る。中央には0.1mmだけ残して切り込みが入っている。その折り曲げ部分に小さな葉のつっぱりが入る。葉のつっぱりがなかなか入ってくれない。見かねた栗原さんから、葉のつっぱりのわずかなクッションを利用して差し込むようにとアドバイスを受ける。


最後に角棒でたたいて形を整え、ペーパーで仕上げる。


<終わりに>
 ときがわ町で育った私は子どもの頃から建具は身近なものであった。建具屋さんの数も多く、製材された杉や檜の板が木工所の内外にたくさん積まれていた。現在は、建具屋さんもめっきり減って、建具と書いて読めない若者が多いと聞くが残念なことである。
 そんな中で「組子屋出身の建具屋」と自称する一風変わった職人が今日の主人公であった。
 「作り手の思いを使い手に伝えたい。見た目で選ばれるのではなく、見えないところで評価されたい。」と職人気質の建具屋さん、物づくり職人としての熱いこころを感じた。最近、組子細工と樹脂をコラボさせたウッドレジンに取り組み、リバーテーブルなども商品化している。建具屋は斜陽と言われて久しいが、自分が習得した熟練の技を信じて建具の未来を拓こうとしている姿に感銘を受けた。


熟練の技もち挑む建具屋の リバーテーブル進取の気性
かずみ

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